2025-11-25 鑑定理論 執筆者:M

LECで鑑定理論を攻略する方法

1,基本方針

鑑定理論の出題範囲は「規準・留意事項」である。
税法のように、毎年改定されるわけではない。

よって、
出題範囲は有限であり、限定的である。

すなわち、
問題は規準・留意事項からしか出題されないのであるから、
論点を全部潰しておけば、安定的に60点が取れると思っていた。

加えて、会計学と違い、2年連続同じ論点は滅多にでない。

この考えを基本とする。

2,勉強範囲の特定、暗記の強弱のつけ方

LECでは、出題されそうな論点は答練、模試をフル暗記すれば全て網羅できる。

と、川原先生が言っていた。

総ざらいまで入れるとすごい量だ。

TACでも高橋先生が同様の趣旨の発言をされていたので、TACも同様のシステムだろうと思う。

であるならば、

予備校の教材を完全に消化すれば、基本論点は網羅でき、

穴は自ら勉強しておけば完璧であると考えている。

よって、教材に記載のある基準・留意事項は時間をかけ鮮明に、

自習すべき部分はサラッとキーワードを抑え、全体を軽く覚えるという記憶の強弱をつけた。

なお、予想論点は各予備校で概ね一致するようである。

さすがはプロである。

一流になると、結論は同じような点に帰着する。

プロってすげぇ。

教材が同一であるにも関わらず、点数の差が生じる原因は

「基準・留意事項の暗記の精度」「肉付け」「穴論点のカバー」であろうと思う。

勉強方法云々より、周回数、暗記力の差じゃね?と思わんでもない。

だとしても、40代の勉強法について下記、記載しました。

年齢と勉強法は関係ないなと言うのが結論になると思う。

3,鑑定理論の勉強は「暗記と活用法理解」の両輪

まず、
基準・留意事項は、暗記しただけでは活用できない・・・
と思う。

「活用できない」とは、
上位概念、加点事由をフルで突っ込む技術が身に付かない、
を意味します。

上位概念、加点事由となる基準等は、各章に散らばっており、
どの論点に、どの留意事項を引っ張てくるかは、
暗記とは別の訓練がいると思っています。

よって、
上位概念を書きつつ、
加点事由を丁寧に拾い、
論点に的確に答えるには、
川原先生のいう「横断的な理解」、
すなわち各章に散らばる留意事項を寄せ集める技が必要です。

「留意事項の寄せ集める技」は、予備校の模範解答に集約されています。

以上の事から、

①基準・留意事項を暗記する事
②基準・留意事項の活用方法の習得

は別作業だと考えて、この両輪の学習を進めました。

よい材料をそろえる努力と、
調理技術を磨く修行は別、
という理解です。

鬼のような暗記だけでは戦えない事が、高いハードルになっているのだと考えています。

4、①基準・留意事項の暗記方法

モバイル鑑定理論を1週間で1週。

結局、これに尽きる。

では、どうやって本1冊丸ごと脳みそにぶち込むか。

その方法に個人差が生ずるものと感じている。

個人的見解ではあるが、

人は動物である。
本能的には「文章」ではなく「画像」で記憶する能力が備わっている、
と考えている。

でもって、私は、地図、画像をページごと覚える傾向にある。
「この辺には、こんな感じの事が書いてあった」と記憶する場合が多い。

そして、一度画像としてとらえると、脳から抜けずらい傾向がある、昔から。

ボルドーのシャトーの位置とか、

ブルゴーニュの畑の位置とか、地図で覚えると忘れない。

ただの酒好きという可能性もあるが、そういうものだとして話を進める。

よって、基準・留意事項の暗記を始めるに当たり、いきなり全文を覚えるのではなく、

最初は各ページの見出し及び各段落ごとの最初の文字を覚える事に注力した。

基準・留意事項の枠を覚え、中身は少しづつ覚えていくイメージです。

この方法の利点は「枠」は覚えているので、いつでもどこでも復習ができる点です。

ふとした時に「原価法のあそこに何書いてあったかなー?」と考え、照合する。

これの繰り返しで精度を高めていきました。

 その結果、2025年の試験では

 ・社会的要因4つ

 ・住宅の留意事項(性能のみならず住宅ローンにおける優遇も考慮すべき件)

 ・資料収集の留意事項(商工団体等が作成する資料の収集の件)

もおぼろげながら記載できました。

ブロックで覚えているので、記憶を該当ページにいきなり飛ばせるのは便利でした。

合格者ならだれでもできる事なのだろうと思う。

4,②基準・留意事項の活用方法の習得

答練、模試の答えを丸ごと暗記する。
この一択です。

ただし、暗記の初期(10月~2月位)は、
模範解答の段落ごとに最初の数文字を覚え、
上位概念、加点事由の配置の作法を「画像として」覚えていきました。

これも私の「人間動物論」を根拠としたものです。

枠だけ覚えれば、その中に入るのは概ね基準・留意事項である。

よって、

書き出しだけ思い出せれば、後は規準・留意事項の精度を高めることでおのずと文章として成立するのであり、基準・留意事項を試験に向けて徐々に仕上げていくイメージです。

なお、

試験前はすべきことが多いので、答案構成の内容を覚えている余裕はありません。

よって、事前に覚えておくべき事は画像としてとらえておきたかった。

ただし、単なる丸暗記ではなく、
・何章のどの部分を抽出したのか
・どのように省略したのか
・ほかに記載できることはあるか
・派生論点への対応

等々を検討した。

質問の角度が変わると、引用する順番、引用すべき留意事項が若干変わっていきます。

単なる暗記ではなく、応用力のある暗記に心がけました。

5,暗記方法

私は全て、暗唱で行いました。

暗唱速度はyoutubeの2倍速位です。
この方法だと大問1コを20分以内で確認できます。+10分で答合わせ&休憩。

試験は大問4まである。

暗唱だと30分×4コ=2時間で1年分、模試1回分を復習できます。

TAC、LECの模試各2回、

LECの答練、総ざらい、

昨年のLECの模試、答練、総ざらい・・・・

を復習しようとすると、書いていては時間が足りません。

暗記勝負なので、直前期は忘れてないか確認するだけで1日が終わります。

よって、

覚えるべき事は全て覚えておき、

確認時間の短縮を図りつつ、

手持ちの教材を全部復習する手段は速めに確率しておいた方がいいように思います。

6,直前期にすべき事を決めておく

暗記勝負の試験なので直前期になるほど、時間の価値が高まります。

受験1年目は7月半ば位から、

勉強しなければ(‘Д’)

という謎の暗示がかかり、

教材を並べるも何をやっても不安になり、勉強に手がつかなくなりました。

精神的に崩壊します。

これを自滅と言います。

2年目はその教訓を生かし、直前期に何をするか、春の段階で決めてました。

「何をするか」と言うのは下記事項をいう。

・復習する教材(完璧!と思ったものは除いていくので試験に向け減っていく)

・復習方法(ボリューム的に暗唱になるだろうと思っていた)

・大まかなタイムスケジュール

ここまで決めておきながら、私は意思が弱いので、本当に実行できるか疑問であった。

よって6月から1週間単位で「今週が最終週」と思い、

同じ時間、同じ内容、同じ方法で直前期の勉強方法を繰り返した。

これはとても有用でした。

・勉強を作業として進めるので、教材、勉強方法に悩むことが無い。

・やった事あるペース、実行可能な内容なので不安が無い。

・あれもこれも手を付けて、基礎が疎かになる「自滅」が生じない。

ただし、ここに至るまでに

・これで不合格ならあきらめよう、と思えるだけの勉強をした事。

・勉強方法を分析を行い、現状の勉強方法に疑いがない事。

が必要になります。

 

7,社会人経験と規準と

高校卒業後、26年働いてきた。

引っ越しも多数経験した。

この社会人経験は、結構、基準暗記に役立った、と言う経験がある。

例えば

①建物及びその敷地一体としての収益

②土地と建物の結合からなる・・

という「建物」「土地」どっちが先やねん(;´・ω・)

って毎回思ってた。

入り乱れるのので、フル暗記も困難である。

ある時、「大事な物が先に来る」というルールで振り分けると、

間違いが減る事に気が付いた。(間違うのは儂だけという説もあるが)

それは以下の経験からくるものである。

社会人の多くは、就職・転職時、「アパート探し」は経験済みであると思う。

その際、仲介業者立ち合いの下、目的物件に行き、

「内装、ベランダからの眺め、キッチンの設備、収納等」建物内部のチェックをしたと思われる。

この内覧をした上で物件を決定するのが一般的な流れだと思う。

その上で賃貸契約し、家賃の支払いが発生する・・・・と。

敷地利用権の確認や、地面を掘って地質調査なんて絶対にしないと思う。

すなわち家賃とは主として建物利用の対価として発生するのである。

よって家賃において大事なのは土地ではなく建物の状態である。

だから、大事な物が先に来るルールに則り、

「建物及びその敷地一体としての収益」となるのだ、と。

②「土地と建物との結合により・・・」の件。

建物を建てるにはまず土地を取得し、建物を設計、建築するのが筋である。

建物を先に買って、その後に建物が収まる土地を買って、建物をタケコプターで移築して・・・

なんてことは稀である。

土地と建物が結合するには、まず土地を確保する必要がある。

よって大事な物が先に来るルールに則り、

「土地と建物の結合により・・・」となるのである、と。

対象確定条件のうち、現状所与、独立、部分鑑定評価は全て

「土地と建物等との結合により構成された・・・」と記載がある。

「建物等」が先に来ることはないのである。

経験上、そらそうだ(;´・ω・)

となる基準・留意事項がそれなりにある。

経済学、会計学、民法でも、実務上、経験済みの論点が出てくる事もある。

※民法で経験済みの論点は思い出したくもない場合が多いのだが。

実務で扱った論点はDNAに刻まれているレべルで覚えているものある。

社会人は、人生を総動員して合格を獲りに行く。

真面目に働いていれば、いい事もあるもんだと考え勉強していた。

超余談ですが、

2023年の民法で「日常の家事に関する論点」、マイナー論点が出題されました。

2025年の行政書士試験でも「日常の家事に関する論点」が出題され壊滅状態と聞きます。

今年、行政書士試験を受けた私は既習論点であり、得点源になり超ラッキー。

色々な事に挑戦するという姿勢は、何かに役立つものと信じています。

鑑定理論はさることながら、

教養科目もきっといつか、わが身を助くと信じ、

勉強を進めれば、吉事があると信じています。

皆様におかれましても、

苦しい1年になるかとは思いますが、

努力が実ることを、祈念いたしております。