2023-11-06 民法 執筆者:kou

7.民法勉強法【kou】

ここからは各科目個別の勉強法について、
書いていきたいと思います。

勉強法は千差万別です。
私の勉強法が必ずしも正しいものでは
ありませんので、参考程度にご覧ください。

<目次>

1.はじめに
2.使用教材
3.基礎期(基本講義~応用答練開始前)
4.応用期(応用答練開始~直前答練開始前)
5.直前期(直前答練開始~本試験)
6.本試験で意識していたこと


【1.はじめに】

私は民法が一番得意科目でした。

民法の特徴としては、

 ・初日の一科目

 ・基本的な論点からの出題中心で

  勉強の成果が報われやすい

 ・他の教養科目より習得に時間がかかる

といったことがあります。

【2.使用教材】

・TAC基本テキスト
・TAC上級テキスト
・総まとめテキスト
・応用答練、直前答練、上級答練
・TAC全国模試
・アクセスα・β
・条文集

特に上級テキストが秀逸でした。

テキストとは名ばかりで、その年の出題の可能性の高い問題を中心に、全範囲から30問の問題が収録されています。

問題は過去の答練の問題が中心です。(イメージとしては鑑定理論マスター問題集の民法版)


【3.基礎期(基本講義~応用答練開始前)】

①基本講義受講

私は田畑先生の授業を受けていたので、
下線を引くように言われたところに
マーカーを引きつつ、理解中心で進めました。

②サブノート作成

教養科目はすべてサブノート(単元ごとに裁断したテキストと、その分野の答練を一緒にファイリングしていく)を作りました。

このメリットとしては、次の通りです。

 ・試験でどのように問われるか(ゴール)を

  意識してテキストを読み進められる

 ・情報を一元化できるので、各教材を探す手間がない

 ・ファイリングすることで、テキストを

  手で押さえなくていい

私は2021年合格目標で、論文式試験の勉強を
始めましたが、2020年目標の答練を持っていたので、
このような学習ができた面もありました。

③論証例の暗記

最初はひたすら論証例の暗記をしていきました。
(Aランク、Bランク。Cランクは完全スルー)

読んでは戻り、読んでは戻りを繰り返して
1ヶ月で1周するくらいのペースだったと思います。

【4.応用期(応用答練開始~直前答練開始前)】

①解答例を暗記していく勉強法

誰しもが通る道だと思いますが、論証例を覚えて
いざ答練を書こうと思っても、全くかけずに心を折られました。

私はいろんな合格者の勉強方法を読み漁りましたが、
先輩合格者のしょこさんの勉強法が、フィットしたので
それをベースに試行錯誤していきました。

具体的には、過年度の答練や上級テキストを使用して

1問1問以下のように進めました。

1.問題を読む
2.関係図・時系列を書く
(TAC答練の解答の[事例分析]を自分で書く)
3.答案構成をする
(TAC答練の解答の[採点基準]を自分で書く)
4.答案構成を見ながら頭の中で答案を作成して
 キーワードだけ書き出していく

補足すると4.のキーワードとは、
令和5年出題の日常家事代理権を例にすると
「日常の家事の意義とは、夫婦が共同生活を営む上において通常必要な事務を指す」といったところです。
(田畑先生がここ線引きましょうと言ったフレーズ)

②民法の答案の書き方

民法は答案の書き方が決まっています。
以下のような公式に当てはめて、解答を作成します。

1.原則論
2.問題提起
3.規範定立(論証例)
4.当てはめ
5.結論

私はこの書き方をマスターするために
すべての問題に色を塗ってました。

色は、次のようになっています。

1.原則論→ピンク
2.問題提起→青
3.規範定立(論証例)→黄色
4.当てはめ→緑
5.結論→オレンジ

③条文の重要性

不動産鑑定士の民法の問題は、必ず問題文の下に
関連する条文が記載されます。

条文から記載する論点がわかったり、考えるヒントに
なったり、最近は条文を当てはめるだけの問題も
出題されています。

私はよく出てくる条文は条文集に線を引いたり、
答練の参考条文に印をつけたりして、
読み込んでいました。

④ナンバリングについて

ナンバリングとは、民法の答案を読みやすくするために
大きなまとまりごとに番号をふることを言います。

また日常家事代理権の問題を例に挙げると、
1.原則論
2.法定代理
(1)761条と代理権
(2)「日常の家事」の意義
3.761条と表見代理
4.結論

といったことで、TACの答練でいうと
[採点基準]と書かれた項目です。

私は答案構成の練習で、[採点基準]もそのまま
覚えたので、いつの間にかナンバリングできるように
なっていました。

これは必須ではないですが、ナンバリングすると
読みやすい答案になるので、できるようになると
自ずと点数がとれるようになりました。

④勉強のペース

総まとめ講義が始まる頃には、テキストの読み込みは
ストップして、上級テキスト記載の30問や答練を
あわせた50問を2~3週間で1周して、
ひたすら答案構成と解答例の暗記を
していきました。

【5.直前期(直前答練開始~本試験)】

①論点一覧表

答練などの教材が一通りそろったら
単元ごとに聞かれる論点を一覧表にして、
7~10日間くらいで1周するのをひたすら繰り返しました。

最終的には、だいたい一問あたり、答案構成(問題文読む、関係図、骨子作成)7分、解答の読み込みを15分くらいかけて行っていました。

民法は一見難解なように思えますが、
よく聞かれる論点と問題設定は
決まっているので、整理できてからは
得点源になりました。

【6.本試験で意識していたこと】

・とにかく落ち着いて解き始める

民法は初日の一科目なので、緊張感MAXです。
解答用紙の指差し確認を徹底したり、書き出しのナンバリングを忘れないように特に意識していました。

・焦らない、落ち着く

本試験ということで、必要以上に丁寧に答案構成したりして、時間が足りなくなりました。焦ったら終わりです、落ち着きましょう。

・当てはめは丁寧に

普段の模試とは少し毛色の違う問題設定がされることもあります。民法は論証例書いて終わりではありません。当てはめを問題文に即して丁寧にしましょう。

・論点がみつからなかったら条文当てはめ型の問題

改正民法になってから、条文をただ当てはめるだけの問題が毎年出題されています。覚えた論証例を使う問題でなければ、落ち着いて条文を読み、問題文の設定に単に当てはめるだけの問題の可能性が高いです。

何か質問があればコメントいただければと
思います。
鍵アカですが、Xにもいますので、何かあれば
DMお待ちしております。
@k0o0ou