この最終回では、試験後の就活から
合格発表までを書きたいと思います。
<目次>
1.試験後から会社説明会まで(2023.8)
2.鑑定業界の就職活動(2023.9)
3.合格発表2週間前(2023.10)
4.合格発表当日(2023.10.20)
5.最後に
【1.試験後から会社説明会まで(2023.8)】
鑑定業界の就活はお盆後から合格発表前後
くらいまでの短期決戦です。
会社説明会が始まるまでは、
友人と飲みに行ったり、ゴルフをしたり
野球観戦に行ったりと我慢してたものの
封印をとき、羽を伸ばしていました。
8月下旬くらいからは、大手鑑定会社の
説明会や座談会などが開催されます。
そして、早いところだと履歴書の送付の
締切が8月末だったりします。
うかうかしていると締切期限がきてしまいます。
8月後半は会社説明会や座談会、
履歴書や職務経歴書の作成
意外と時間がなかったです。
【2.鑑定業界の就職活動(2023.9)】
だいたい9月中旬くらいから一次面接が始まり、
10月上旬には内定を出す会社もあります。
詳細については書けないことも多いですが、
一つお伝えしたいのは、しっかり事前準備が
必要ということです。
私は複数社受けましたが、書類選考で落選したところもあれば、面接の結果、ご縁がなかったところもありました。
どこの鑑定会社でも聞かれることはだいたい同じです。
私はnoteで過去の合格者の方の面接での
質問事項を入手して、回答を用意して臨みました。
【3.合格発表2週間前(2023.10)】
一通り就活が落ち着き、合格発表2週間前に
なりました。
ここからの2週間が鑑定士を目指してから
一番きつかったかもしれません。
本試験直前は、自分の頑張り次第で
未来が変えられるのと必死なので
意外と考える間もなく本番がやってきました。
しかし、合格発表は決まった結果を
ただただ待つしかありません。
何もできずに待つだけは、とても辛いです。
私は意味ないとわかっていながら、
頭の中で自分の予想点数と合格最低点を
何度も計算したりしてしまいました。
また、狂ったように過去の合格者の自己採点と
本試験の点数の乖離を読み漁り、
精神状態を保っていました。
正常ではいられなかったです。
一部の合格者の方々とも話しましたが、
みんな不安です。不安に支配されて正常です。
昨年の私は過信で、自信満々でしたが、
そういう人より、合否半々くらいで不安いっぱいな
人の方が案外受かってたりします。
【4.合格発表当日(2023.10.20)】
合格発表は自宅で見ることにしました。
昨年、不合格になり一人でいるのが
あまりにも辛かったので、妻に在宅勤務を
してもらうことにしました。
不安と緊張で、朝食が喉を通らなかったです。
発表は10時。
10時
時間になりましたが、極限の不安と期待で
インターネットが開けません。
10時7分
はぁ、苦しい。見るしかない。
意を決してHPにアクセスしました。
昨年のことを思い出し、番号を見るのが
こわくてこわくて仕方なかったので、
合格最低点から確認することにしました。
今年のボーダーは355~360点と言われていて、
昨年よりは下がるだろうという見立てでした。
私は自己採点でまさにこれくらいの点数
だったので、ほんと不安でした。
合格最低点のファイルを開くと
まさかの昨年同様、369点が合格最低点。
あ、落ちたなと落胆しました。
そして、覚悟を決めて合格者番号の
ファイルを開きました。
「…………………あぁあった…………………」
その場で5秒くらい固まった後、
令和5年であること、番号をもう一度確認。
間違いないことを確認したら、
涙が溢れて止まらなくなりました。
合格した喜び、不合格の恐怖からの解放、
昨年の悔しさ、苦しみ、辛さ。
そして支えてくれた人たち。
いろんな感情が身体の中をめぐって
涙がとめどなく流れてきました。
少し気持ちを落ち着かせて、
別室にいた妻に合格を伝え、
抱き合って喜びを分かち合いました。
その後、両親や義理の両親、親族、
友人や応援してくれていたすべての人に
合格を報告しました。
昨年、不合格になり立ち直れないほど
ショックを受けたときに、
あたたかい言葉で、叱咤激励してくれた
人たちに、合格を伝えられた。
みんな自分のことのように、自分以上に
よろこんでくれました。
そして、若手お笑い芸人がM-1で
優勝したかのように、
白紙だった11月の予定は、すぐに祝宴で
埋め尽くされました。
【5.最後に】
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
私は令和5年の論文式試験に
合格することができました。
しかし、そこまでの道のりはとても険しいものでした。
つらかった、苦しかったです。
合格は言うまでもなく、うれしいです。
しかし、それと同じくらいうれしいのは
自分を変えることができました。
私はこれまでの人生で何かに本気で打ち込んだり、
それによって成果を出したことが
ありませんでした。
しかし、不動産鑑定士試験に人生をかけて挑戦し、
合格して、自分に自信を持つことができました。
人の苦しみがわかるようになりました。
他人と比較して、幸福の尺度を決めるのではなく
昨日までの自分を日々超えて、成長していくことで、
自ら幸福になるんだと気づくことができました。
不動産鑑定士試験は過酷な試験です。
でも、諦めずに一歩一歩進んでいけば、
いつか光が見えます。
これから目指す方々の挑戦を
応援しています。
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