今回と次回は私の不合格体験記を
書きたいと思います。
合格体験記はよく見かけますが、不合格体験記はなかなか見かけません。
ただ失敗の中にも、成功するための
手がかりがあると思うので、
あえてここでは不合格体験記を書きます。
科目別の勉強法は別途まとめますので、
勉強法だけ知りたい方は
そちらをご覧ください。
不合格体験記では、私の不合格までの道のりや
やってしまった失敗を中心に
書きたいと思います。
不動産鑑定士試験の合格までの全体像を知りたい方や
不合格になり、苦しい思いをしている方、
再起を誓って勉強をする方にご覧いただければと思います。
<目次>
1.勉強開始(2019.12)
2.初学~1回目の短答式試験まで
(2019.12~2020.7)
3.短答式合格後~
1回目の論文式試験(令和3年)まで
(2020.9~2021.8)
4.決意新たに2回目の論文式試験へ
(2021.8~2022.8)
【1.勉強開始(2019.12)】
・TACに申込
私は2018年8月に当時あったTACの2年本科生コースを
申し込みました。
当時、「このままじゃだめだ、一歩踏み出そう」と考えており、勇気を出して不動産鑑定士講座を申し込みました。
しかし、勉強の計画など何も考えておらず、申込だけして満足してしまい少しだけ講義を視聴していつの間にか放置していました。覚悟が全く足りませんでした。
・本格的に勉強開始
2019年12月に本格的に勉強を開始したのは、
不純な動機ですが彼女(のちの妻)ができたからです。
30歳を目前にして、
これからの未来を考えても、
このままじゃだめなのは
自分が一番わかっていました。
そして、本当に自分の人間の小ささに
嫌気がさしますが、
自分への劣等感がMAXになりました。
彼女は大企業でバリバリ稼いでる一方で、
自分は零細企業で薄給…。
これを乗り越えるには、不動産鑑定士になり
今までの自信のない自分を変えるしかない。
勉強を開始しました。
【2.初学~1回目の短答式試験まで(2019.12~2020.7)】
私は2014年に宅建を取っていました。
また、不動産の売買・賃貸・管理の実務経験があったので、行政法規・鑑定理論ともに内容は入ってきやすかったです。
特に行政法規は、宅建の内容と重なるところが多いので
細かなことは忘れていましたが
勉強の仕方はわかっていました。
問題は鑑定理論です。
講義の内容は実務と照らし合わせて想像できるので
理解には困りませんでした。
しかし、基準の暗記なんて到底できると思えませんでした。
「短答の勉強の時から、論文を見据えて
基準を暗記した方がいい」
もちろん頭ではわかっていましたが、
「暗記しなきゃ、うわ定義すら全然暗記できない…また全部忘れてる…」を繰り返していると、勉強に慣れている行政法規ばかりに時間をかけてしまい、肝心の鑑定理論の勉強が遠のいてしまいました。
令和2年の短答式試験はコロナの影響で
2カ月延期になり、本来5月実施の予定が7月になりました。
私はこれで命拾いし短答式に合格出来ました。
鑑定理論は 暗記の精度:20% 理解:80%
くらいだったと思います。
【3.短答式合格後~1回目の論文式試験まで(2020.9~2021.8)】
ここは簡潔に失敗したことを振り返ります。
① 短答に合格して気が緩んだ
この年は短答式合格目標、翌年論文式合格のプランでした。
短答式に合格して、気が緩んで勉強の習慣が破壊されました。
心の中で、翌年も翌々年も受けられると慢心してたんだと思います。
② サブノートの作り方をミスった
私は教養3科目はすべてサブノートを作りました。
詳細については、各科目の勉強法で書きますが
テキストを裁断して、ファイリングすれば済むところを
私は1ページ1ページ、テキストをコピーして
それをはさみで切って、のりでルーズリーフに
貼り付けるという途方もなく時間がかかる
作業をしてしまいました。
当時は、テキストがばらばらになるのが心配でした。
何かあったらきれいなテキストを見返すんじゃないかと。
テキストをきれいに裁断してくれる業者サービスも
あるようです。今なら絶対それを利用します。
③ インプットに精いっぱいでアウトプットしなかった
まとめノートの作成に精一杯で、正直勉強しているというより作業している感じでした。
答練は続々と始まっていましたが、何一つインプットできていないのに、アウトプットできるわけもなく、、、
結局、令和3年の本試験は一度も答練を出すことなく
(論文書いたこともなく)
会場の雰囲気を知るために、記念受験しました。
【4.決意新たに2回目(令和4年)の論文式試験へ(2021.8~2022.8)】
この期間は勉強以外の私生活でも
いろんなことがありました。
・結婚
勉強開始当初から付き合っていた人と結婚しました。
ろくに旅行も遊びにも行けず、
電車の移動中には基準を読んでるし
そんな中でも応援してくれていました。
ただ、8か月後には論文式試験があり
その後大きく生活が変わるので
一緒に住むのも、結婚式を挙げるのも
試験後の10月、11月まで待ってもらいました。
・退路を断って自分を追い込む
職場には1月の時点で合格でも不合格でも、
10月いっぱいで仕事を辞めると伝えました。
私は零細企業に勤めており人員の補充で迷惑を
かけないように、1月の時点で退職の意向を
伝えました。
・試験勉強
前年でサブノートはすべて完成していたので
講義を再び受けながら重要な箇所を書き込み、
内容を充実させていきました。
しかしどうしてもしっかり覚えていないと
書けないような気がして通信で送られてくる
答練の提出がカリキュラムより大きく後ろ倒しに
なっていました。
この年の敗因は
アウトプット不足と過信です。
・本試験の手ごたえ
この年はTACの全国模試で
1回目、2回目とも130位くらいでしたが、
なぜか自信(過信)がありました。
初めて本気で受ける論文式試験で、
怖いものなしのモードに入っており、
完全に自分の実力を過信していました…。
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