ここ数年、毎年7月になると各予備校、各講師が独自に出題予想の発表がありました。
「ありました」とあるのは、
予想にクレームを入れる心無い輩が一定数いるようで、
発表を控えめにする傾向にあるため、
次年度以降も発表があるとは言い切れないためです。
ガチ勢は全ての論点を広く・深く学習しているはずなので、
直前予想に影響されないというか、
直前予想=「読み物」「確認作業」位のものだろうと考えています。
少なくとも「すがるもの」ではないかと。
絶対合格という熱意・信念は理解できますが、
予想なんていう「未確定、無責任なもの」にクレームを入れるような、
料簡の狭い人間とは、関わりたくないものです。
さておき、
LECもTACも出題予想はある程度一致したため、
「出題予想の根拠」が気になっていました。
法則性でもあるのかと、
過去4年分の出題内容を列挙した所、
下記の通り、
一定程度の法則性がある事は確認できました。
※抜粋につき、正確性はやや欠ける。
※R7年対策で作成した物なので、R7の結果は不記載。

これらを俯瞰してみると、
1問目&2問目:1章~6章
3問目:価格、賃料を求める手法(7章)
4問目:価格or賃料の求め方(各論から)
という、何となくのゾーニングが見えてきます。
以下、各問い毎に、出題内容を考察した結果です。
1問目
基本的には
・種別、類型
・価格を求める諸原則
・地域要因、個別的要因
あたりからの出題が多い印象です。
ただしR4はまさかの1章からの出題。
近年にない出題内容であり、
全滅を狙ってきたものと思われます。
ちなみにR7にも「価格の2面性」がさらりと出題されており、
「いや、まさか(;・∀・)」
と思った方も多いのではないかと思います。
鑑定士の不祥事が続き、鑑定士の責務、鑑定評価の意義が問われている昨今、
必要性、低得点性を有する1章は意外と出題しやすいのかもしれません。
そう思って、結構真面目に覚えてました。
「鑑定評価とは、どのような事か。社会的意義を含め説明せよ。」
という抽象的でありながら、基準上明示されている論点は採点しやすいであろう、と。
別解ないからねー。
あと、
地域要因、個別的要因も重要かつ留意事項が膨大であるため、
出題しやすのではないかと考えています。
R7はまさかの住宅の留意事項であったので、
R5に抜けた部分を補いに来るという複線回収ていな出題でした。
しっかり的中させる川原先生、さすがっす。
2問目
・地域分析、個別分析、市場分析
・価格の特徴
・鑑定評価の条件
等、
鑑定評価の前提となる事項が出題される傾向にあります。
日本は20年ぶりのインフレであり、一般的要因が「昨年同様」ではない。
この時事ネタを考えるに一般的要因は実務で注視しており、
LECの予想でも一般的要因はチェック次項にあったように思います。
結果としてR7は「社会的要因、4つ列挙」という問題が出題。
深く問うと全滅するので、
列挙で許すという試験委員の優しさを感じた年でした。
ただ、深い所は出題されていないので、次年度以降、深く突っ込まれる可能性があります。
3問目
「鑑定評価の手法」が出題される傾向があるものの、癖が強い印象です。
R4は収益分析法、
R5は地域分析・・・・
R6は原価法・・・・・・
R7は自建て・・・・
R4以外は基本論点であるものの、
幅広いというか、なんか幅広い感じ。
収益分析法て、全滅狙ってきたな・・・
ちゅうか、
R4,R5は演習含め、奇問難問が続出し、合格点が低めだった印象です。
ここ2年、鑑定理論は基本論点が出題され合格点が高かったので、
「概ね6割」と言う制約を厳守する為、また奇問難問スタイルに戻るのか?
と危惧しています。
4問目
令和に入ってからは各論からの出題です。
R4の「中規模の更地」という悶絶論点を除き、基本論点です。
試験委員の専門分野である証券化論点が出題されていなかった所、
R7に微妙に出題された。
ただし「資産の流動化」といいつつ収益還元法メインであった為、
証券化論点か?と言われると微妙な感じ。
実務経験のない受験生に各論3章を深く問うと全滅するので、
浅く聞いたという試験委員の優しさだと思うのだが、
意外と収益費用項目の定義を問われると答えられないものである。
知ってるようで覚えててない用語の宝庫である各論3章は危険が一杯。
試験当日の小技
鑑定理論は試験2日目、3日目に分かれますが、
ここ数年の出題傾向をみるにつけ、
出題範囲は2日目、3日目で明確に線引きされています。
出題パターンとしては
・2日目(1,2問目)は総論1~6章
・3日目(3,4問目)は総論7章以降、各論
となります。
よって、2日目終了後、ホテルでは7章以降、各論を勉強すればよく、
復習範囲が半分に絞られる事になり、知っていれば負担が減ります。
ただし、昨今のトレンドから、どこかの科目で「意外性」が出現します。
R7の鑑定理論は王道路線、教養が意外性路線だったので、
次年度以降、鑑定理論で度肝を抜いてくる可能性があります。
傾向は過去の実績であり、必ずしも将来を反映するものではない点は留意しなければなりません。