今回は私が長期間の試験勉強を
やり抜くにあたって大切にしていた
「意志力」についてお話します。
意志力とは、簡単に言うと
【自己をコントロールする力】のことです。
この意志力は、
1日に使える量に限りがあり、
そして使えば使うほど消耗します。
そのため、
朝が最も意志力が高い状態といえます。
夕方頃よりも午前中の方が
仕事が捗りやすいのはこのためです。
この意志力が消耗すると
なかなか決断をすることができなくなり
どんどん先延ばしにしがちになります。
朝ごはんは何を食べようか
今日はどんな服を着ようか
どの道順で駅に行こうか
どのように仕事を進めようか
…などなど。
気付かない内に沢山の決断をし、
意志力を消耗させてしまっていては
勉強をしようと頭では思っていても
なかなか手が付かず、なおざりになってしまうのではないでしょうか?
そこで、
長期間の試験勉強をやり抜くためには
・行動を習慣化して意志力の
無駄使いをなくす
・しっかり意志力を回復させる
この2つのアプローチが必要になります。
習慣化に効果的な方法として
【if-thenルール】
というものがあります。
これは
「【if】Xしたら【then】Yする」
という具合に
決断を簡単にするルールを
あらかじめ作っておき
決断の自動化を図るというものです。
というのも、
人間は脳神経的に
「XならばYをする」という命令に
反応するようにできているらしいです。
例えば、
・朝起きたら
前日の夜に覚えた鑑定理論の
基準留意事項が言えるか試す
・電車に乗ったら乗り換え駅に着くまでに
こう書け民法の○番〜△番までの
論証を覚える
・お風呂から出たら髪を乾かしながら
会計学の定義が言えるか試す
とかですね。
ただ単に「朝、勉強する」とするより
具体的であるほど達成しやすくなります。
また、誘惑への対処法といたしましても
・勉強を始める前に、
スマホは見えないところに隠す
・集中力が落ちたら科目を変える
・眠くなったら、少し散歩する
など、予め決めておくと
対処がしやすいと思います。
以上、勉強を例に挙げましたが
何にでも応用は可能ですので
是非、意志力の節約を図ってみてください。
また、
しっかりと休養を取ると
その日に消耗した意志力は
リセットされます。
十分な回復が見込めるように
睡眠の質を高めるため
就寝1時間前はスマホなどの電子媒体を
触らないようにしたり、
規則正しい生活を心掛けたりすることも
重要です。
ちなみに、
就寝前2時間以内に
食事を摂ると消化のために睡眠の質が
悪くなるみたいですので
夜食を摂る方はお時間にお気をつけて。
試験勉強というと、
勉強方法のみにフォーカスされがちですが、
不動産鑑定士試験は長丁場ですので
勉強に向きあうための
環境作りの努力も重要だと思います。
【参考文献】
「WILLPOWER 意志力の科学」
著:ロイ・バウマイスター
ジョン・ティアニー
訳:渡会圭子